ペンリレー
糖尿病診療と育児本
秋田赤十字病院 菅沼 由美

この度はこのような機会をいただきありがとうございます。秋田赤十字病院代謝内科の菅沼由美と申します。医師会報に登場させていただくのは初めてですので、はじめましての方が多いのですが紹介状で知っていただいている方もいらっしゃるかと思います。いつも大変お世話になっております。簡単に自己紹介させていただきますと、秋田市生まれ→秋田高校→秋田大学と生まれも育ちも秋田市で、2003年秋田大学医学部附属病院老年科に入局しまして糖尿病・内分泌内科を経て、2022年4月より秋田赤十字病院にお世話になっております。秋田赤十字病院は研修医1年目から約4年在籍し、多くの指導医の先生方やコメディカルの方に育てていただきました。その病院で現在仕事ができていることに日々充実感を抱いております。
さて私には中学3年生、中学1年生の娘が二人います。自分の趣味は探し中なのですが、子育てに関する本を読むことが以前から好きでした。コーチングやアンガーマネージメントなどについても勉強しました。アンガーマネージメントは【怒りを感じたら6秒まつ】といいますが、実際怒りを覚えたら6秒の前に1.2.3・・で我慢できずに怒り出す、というような感じで理論と実践は難しいと身をもって感じるわけです。育児本をたくさん読んで理論はわかっても実際自分が子育てに活かせているかといったら、血のつながった子を相手に実践するのはなかなか難しいと日々感じていました。しかしながら、そういった本を読むようになってから自分の診療スタイルが以前より向上していると感じたのです(自画自賛ですみません。)糖尿病は皆さんご存じの通り、食事療法や運動療法が基盤にあって薬物療法の効果が発揮されます。食事療法や運動療法は日々の生活のことだからこそ最も難しい治療とも感じています。診療のなかで患者さんたちが【甘いものどうしても食べたくなっちゃって】【運動する時間なくて】【ラーメンのスープがどうしても飲みたくて】の訴えに対して【そんなことだめですよ】ということは簡単です。そうではなくてどうしたらその課題を克服できるかを考えたときに育児本の理論が役立ったのです。血のつながらない患者さんには冷静に対応できるのだと思います。この冷静さが子育てにも重要だということは百も承知ですが、冷静さの維持って難しいですよね・・・。
気が付けば医師20年目も過ぎてしまいました。【乳児の時は、肌身離さず 幼児の時は、肌を離して手を離さず。少年の時は、手を離して目を離さず。青年の時は、目を離して心を離さず】といいますが私自身の子育ても手を離す時期となり、医師としても母としても自分自身これから何ができるかと考えるのが楽しみになってきました。
最後に中学3年生といえばこの原稿を書いている今、まさに受験真っ只中。もう少しで受験当日を迎えようとしているわけです。日々ハラハラさせてくれる彼女を笑顔で送りだせるように私は今日も本を読んで心を静めます。
追記:これを提出する前に無事合格しました。温かい言葉をかけてくださった先生方ありがとうございました。
さて、続いては同期であり、子育ての先輩でもあり大切な友人の一人である秋田赤十字病院新生児科 伊藤智夫先生にお願いします。いつもありがとうございます!