ペンリレー
家族歴
秋田赤十字病院 秋山 光司

秋田市医師会員の皆様、初めまして。秋田赤十字病院小児科の秋山光司と申します。先日、医局内で席が背中合わせである当病院新生児科の太田翔三先生よりご指名をいただきました。
ところで、皆様はペットは飼っていますでしょうか。自宅のパソコンの前でどのようなテーマで書こうかと思案していたところ、机の上に跳び乗ってきた猫がいましたので、今回はこれまで私が一緒に生活してきた動物たちについて書こうと思います。
私は旧矢島町の片田舎にて生まれました。昔の記憶の最も古いペットはクサガメでした。父(祖父だったかもしれません)がお祭りの屋台で購入してきたものと記憶しています。当時3匹のクサガメがおり、現在も流行している某アニメから名前をとって小さい順に「ゼニガメ、カメール、カメックス」と名付けていました。彼らは私の夏休みの自由研究の題材にもなり、彼らの生態を模造紙にまとめて(父が理科の教員であったこともあり)市の理科研究発表会に発表しました。彼らのうち一匹(ゼニガメ)はまだ存命で、実家にてぬくぬくと成長し、卵を産んだりもしているようです。
次に私の人生に登場するのは犬の「ぽんた」です。黒っぽい雑種の中型犬で、近所で生まれた子犬を兄が引き取って我が家にやってきました。私の地元の旧矢島町では毎日正午を告げるサイレンが鳴るのですが、それに合わせて遠吠えを毎日していました。犬との生活で大変なことは日々の散歩と思います。我が家では夜に散歩に行くことが日課であり、自宅近く、鳥海山麓線沿線の田んぼのあぜ道を一緒に走っていました。季節によっては蛍も見つけることができたり、田んぼに水が張られる時期では、駅に停まる電車の光が田んぼに反射して幻想的な光景となっていました。私は大学入学後独り暮らしを始めました。そのころには老犬となっておりましたが、帰省の際にはしっかり覚えてくれてうれしそうにしてくれておりました。私が実家を離れた後、ぽんたが散歩中に双子の子猫を発見し、我が家の新しいメンバーとなったようです。片方は自宅前で交通事故にあってしまい亡くなったのですが、もう片方は現在も元気に過ごしています。
さて、独り暮らしを始めた後にはアパート生活だったこともあり、私自身はペットとは無縁の生活を送っていました。私が大学生時代に同棲していた女性(今の妻ですが)は大の動物好きで、イオンなどに買い物に行くときにはよくペットショップなどを覗きに行っておりました。私も動物自体は好きではありましたが、実際に飼うつもりは全くなく、目の保養としていたのみでありました。当時、駅の近くのホームセンターでも生体販売を行っており、当然ながら何かホームセンターに買い物に行く際にはそちらで小動物を眺めるのもルーチンとなっていました。ある日、いつものように買い物ついでに小動物たちを見ていたところ、不意に妻が「このウサギかわいいから飼いたいな」と言い出しました。私は半分冗談だと思っていましたが、そこからの妻の行動は早く、気が付いた時には妻の実家からウサギのケージ(小学生時代にウサギを飼っていたため、残っていたようでした。)が届いていました。自宅での準備ができ次第、ホームセンターに向かい妻が一目ぼれした茶色と白のウサギが我が家の一員となりました。彼は「だいふく」と名付けられ、その後私の医者人生の大半を共に過ごすようになりました。妻はウサギの飼育経験があり手慣れていた様子でしたが、私はウサギとともに生活したのは人生初であり、様々な驚きから始まりました。「ウサギは寂しいと死んでしまう」とはよく言われますが、彼らは基本的には縄張り意識が強く、あまり群れない生き物のようです。実際だいふくも、私が近くを歩くと足に向かって時折威嚇をしていました。妻にはそのようなことはなかったので、懐き具合の差もあったのかもしれません。草食動物であり、弱っていることを隠そうとしている様子はよく見られたため「寂しいと死ぬ」というのは、「注意深く観察しなさい」というような意味合いではないかと思っております。また、皆さんはウサギの鳴き声を聞いたことがありますか?絵本ではよく飛び跳ねる擬音「ぴょんぴょん」が使われていると思います。彼らには声帯がないため、犬猫のように鳴くことはありません。しかし、うれしいときにはぷぅぷぅと言ったり、興奮しているときにはぶっぶっと喉を鳴らしたり、表情豊かな鳴き声を聞かせてくれます。いたるところを噛むのもウサギの特徴です。我が家ではカーテンの先は常にボロボロ、カーペットも噛まれ今にも穴が開きそうな状態となっておりました。私の所属する医局は人事異動が多く、私も初期研修終了後、平鹿総合病院、秋田赤十字病院、市立秋田総合病院、雄勝中央病院など半年から1年のペースで転勤しておりました。当然秋田市外に出るときには引っ越し(妻が秋田市に残る際には単身赴任)を繰り返しました。ウサギの飼育書をみると、ウサギは環境変化に弱い生き物であり、引っ越しなどの後すぐにはケージから出さずに慣れるまで待ちましょうと書いてあります。私の引っ越しも何度かだいふくもついてきましたが、彼は環境変化を全く気にせず、新しい環境でもすぐに部屋内を探索し周っていました。
さて直近では、大雨の日に近所の生垣で子猫を拾いました。生後2か月ほどで、周囲に母猫の様子も見えず、1時間以上鳴き続けていたため保護しました。現在は1歳も過ぎ、元気に我が家を走っております。噛み癖が直らず、私の腕は咬傷が絶えません。いつか蜂窩織炎になるのではと危惧しています。もともと私は猫アレルギーで、実家に帰ると喘鳴も呈していたのですが、一緒に住み始めると慣れるもので現在は抗ヒスタミン薬の内服も不要になっております。
長々と動物たちについて語ってしまいましたが、紙幅もつきましたのでこれにていったん止めとさせていただきます。次回は大学時代の部活の後輩でもある、中通総合病院の湯川涼介先生にお願いしたいと思います。何とぞよろしくお願いいたします。