私とハピネッツ

中通総合病院 菅原 宥介

私とハピネッツ

はじめまして、中通総合病院研修医の菅原宥介と申します。今回、ペンリレーのお話を先輩の芦田先生からいただきました。このような機会をいただき、ありがとうございます。
 初めに自己紹介をさせていただきます。秋田県秋田市に生まれて25年。7つ離れた兄と父、母の4人家族です。出身中学校は秋田南中学校であり、中通総合病院勤務と、まさにザ・地元で医師人生をスタートさせました。病院職員には中学時代の同級生もおり、卒業から10年近く経って今度はともに社会人として働くのは本当に楽しく、それと同時に歳を取ったなとも感じます。
 ここからは私の趣味についてお話しさせてください。私は専らインドアな人間ですが、唯一と言っていいほどのアウトドアな趣味がBリーグ観戦です。Bリーグは2016年に始まり、プロリーグだったbjリーグと実業団リーグだったNBLが統合してできました。2023年にはワールドカップ出場、翌年にはパリ五輪、今年はNBAで活躍した渡辺雄太選手が千葉に加入、河村勇輝選手のNBA挑戦など、日本のバスケ界、Bリーグは近年、飛躍的に人気が高まっています。その中でも、私の推しチームが我らが「秋田ノーザンハピネッツ」です。私が最初に試合を観戦したのは中学1年生のときだったはずです。当時のチームには中学校の先輩にあたる選手がおり、招待されて県立体育館に行きました。県立体育館は天井が低く、コンパクトな作りでプレーヤーとの距離が近いのが特徴です。耳が割れんばかりの声援、目まぐるしく動く試合展開に虜になった私は、年間パスポートを買うほどのブースターになりました。
 ご覧になっている先生方にもハピネッツブースター(通称:ハピブー)がいらっしゃるかと思いますが、簡単にチームの歴史について説明いたします。チームは東京出身で国際教養大学1期生の社長・水野勇気氏が中心となり、2009年に設立されました。2010年にbjリーグに参戦し、2013-14年シーズンには現日本代表の富樫勇樹選手を迎え、13-14年・14-15年と2年連続でファイナルシリーズに進出する成績を残しました。2016年からはBリーグに移行し、初年度は試合時間残り1秒でブザービーターを決められ2部に降格。しかし翌年には1部昇格を果たし、21-22年シーズンには初のプレーオフ進出を達成しました。
 そんなハピネッツの魅力は何といっても、ハピブーの存在でしょう。秋田県はもともと、実業団チームの古豪・いすゞ自動車や田臥勇太など有名選手を輩出し、スラムダンクのモデルにもなった能代工業があり、バスケ熱が高い地域です。選手たちも「秋田のファンはバスケの目が肥えている」と口を揃えるほど熱狂的で、「クレイジーピンク」とも呼ばれています。1度でも会場に足を運んだことがある方は、その応援に驚かれたかもしれません。ダンクや3Pシュートといった目立つプレーだけでなく、ラインを割るボールへのダイブ、外国籍選手を封じるディフェンス、スティールからの速攻など小さなプレーでも盛り上がり、その声援は地響きと言っても過言ではない迫力です。
 今シーズンのチームは、4月20日現在で全24チーム中、平均得点22位、フィールドゴール成功率24位、3Pシュート成功率16位と、攻撃面で非常に苦しんでおり、ブースターとしてはもどかしさを感じる試合がとても多いです。年々、外国籍選手のレベルが上がってきており、元NBA選手やヨーロッパ代表クラスのサイズ感のある選手がゴール下で存在感を発揮し、1対1のフィジカル勝負をしたり、味方のスペースを作ったりと重要な役割を果たすのが主流となっています。秋田のような資金面で不利なチームは、そのような外国籍選手を獲得できないため、主にゴールから遠い位置で勝負せざるを得ず、得点効率が悪くなってしまい、上記のようなデータとなってしまいます。そんな中でも、ハードなディフェンスから相手のミスを誘い、テンポの速い展開に持ち込むコンセプトを軸に戦い、スティール数は全24チーム中1位と、輝かしい成績を残しています。スティールからの攻撃は、我々ブースターが最も盛り上がるプレーであり、秋田らしさが詰まっています。どの選手も秋田スタイルを体現していますが、特に秋田一筋9年目の中山拓哉選手は別格です。「鉄人17号」「ポジション中山拓哉」「秋田の心臓」など数多くの異名を持つ彼は、外国籍選手に負けない強靱な肉体と、ボールの動きを読む鋭い嗅覚を兼ね備え、司令塔の役割からリバウンドまでポジションレスにこなす、秋田になくてはならない存在です。ブースターは毎年、彼の契約更新の発表にドキドキしながら応援しています。ぜひ試合をご覧になる際は、彼のマルチな活躍に注目してください。
 2026年からはBリーグが進化し、「B.プレミア」がスタートします。観客動員数や売上高、アリーナ基準など厳しい審査をクリアしたチームが参入でき、秋田も26年からの参入が決まりました。現在の県立体育館は「ハピネッツアリーナ」となり、NBAさながらのセンタービジョンや最新のエンターテインメント装置が備えられ、まさに「夢のアリーナ」が誕生します。2011年に「夢のアリーナ」構想が始まり、早14年。自分が初めてハピネッツと出会った県立体育館が生まれ変わり、あの地響きのような応援が再びできるのが楽しみで仕方ありません。
 ここまで長々とハピネッツについて書きましたが、文章だけでは伝えきれない魅力がまだまだあります。ぜひ現地での観戦をおすすめいたします。グルメやお酒など、試合以外でも老若男女問わず楽しめます。秋田の休日の過ごし方に、加えてみてはいかがでしょうか。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回のペンリレーは市立秋田総合病院研修医の久保真由佳先生にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

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