140-袴田 恵子

氏 名
袴田 恵子
職 種
言語聴覚士
所 属
社会医療法人正和会 介護老人保健施設 ほのぼの苑
趣味・特技
茶道 旅行
ひとこと
活動を進める中でいただくご縁は、一期一会の大切な出会いと思い、大切にしています。
私のルーティン 

 介護老人保健施設 ほのぼの苑 言語聴覚士の袴田恵子と申します。理学療法士 ジョーンズ佳子さんから、バトンを受け取りました。ジョーンズさんは、秋田県リハビリテーション専門職協議会で、秋田市や男鹿南秋地区で一緒に活動している仲間のひとりです。幅広い経験をもち、いつも周囲を明るく引っ張っていってくれる存在で、私自身も多くの刺激と学びをいただいています。
 今回ご紹介をいただいたことをきっかけに、介護老人保健施設(老健)で働く言語聴覚士としての週単位のルーティンを書いてみようと思います。
 私は入所・通所・訪問という三つのフィールドを行き来しながら、週単位で仕事を組み立てています。通所リハビリでは利用者さまごとに利用曜日が異なるため、その日の顔ぶれに合わせて訓練内容や口腔機能向上のプログラムを調整します。週に数回の訪問リハビリもあり、1日の流れよりも“1週間をどう編むか”がとても大切です。複数の現場を横断しながら、利用者さまの生活に寄り添うための工夫を重ねています。
 午前中は通所リハビリが中心です。発話練習や失語症のリハビリ、コミュニケーション支援などを短時間で効果的に組み合わせます。通所は生活の場に近く、「家で困っていること」がそのまま届くため、支援が日常に反映されやすいのが魅力です。食事量の変化やむせ、口腔乾燥など、在宅では気づきにくい小さなサインを早めにキャッチし、必要に応じて嚥下評価や食形態の調整につなげます。管理栄養士や介護職と相談しながら、姿勢や水分摂取の工夫を提案することも多く、食べる楽しみを守る時間でもあります。
 午後は入所者さまへの関わりが中心です。嚥下機能の評価や発話の明瞭度向上、コミュニケーション手段の確保など、生活に直結する課題に向き合います。居室や食事場面の環境調整、栄養・介護・看護職との情報共有も欠かせません。週の中盤には、食事前の口腔・嚥下の集団プログラムを行い、食べる力の維持・向上を目指しています。
 週に数回の訪問リハビリでは、ご自宅という「生活の最前線」で支援を行います。ご本人・ご家族への助言や食事姿勢の調整など、訪問ならではの視点が求められます。自宅での様子を知ることで、施設での支援にも深みが増し、双方が良い循環を生んでいると感じます。
 忙しい毎日の中でも、自分の心を整える時間を大切にしています。私にとっては、水曜日の茶道のお稽古がそのひとときです。静かな所作に集中し、季節のしつらえに触れると、気持ちがすっと落ち着きます。利用者さまの生活を支えるためには、自分自身の心の余白も必要だと感じています。
 生活期の言語聴覚士の仕事は、利用者さまの「その人らしい生活」を支えるために、多職種と協働しながら日々の小さな変化を積み重ねていくことにあります。入所・通所・訪問、それぞれの場での関わりが、利用者さまの安心や笑顔につながることを願いながら、これからも丁寧に向き合っていきたいと思います。
 次回は、追分佐野薬局 管理栄養士 亀山茜さんをご紹介します。亀山さんとは、秋田市地域ケアネットワーク会議に参加したご縁で出会いました。亀山さん、どうぞよろしくお願いします!