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<春夏秋冬>

発行日2005/07/10
秋田組合総合病院  犬上  篤
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老化
 
 以前老化の初期症状の自己診断についてテレビで言っていたことがある。
1.段差のないところでつまづく、2.自分の唾液でむせる、3.前チャックの閉め忘れの3項目は覚えているが、あとは忘れてしまった。
 幸いにしてチャックの閉め忘れはないが、段差のない所でつまづくのは時々ある。家の中ではほとんどないのだが、外を歩いている時、何もないのに靴底が滑らなく引っ掛かったようにつまづくことがある。一瞬まわりを見渡し、何となく恥ずかしい思いをすることがある。似たようなことで、のぼり階段で次の段に足が掛かったつもりが1段踏み外しズッコケそうになる時も恥ずかしい思いをする。
 我が家のラブラドールも7月で10歳である。人間でいうと60前後で私とほぼ同じである。ここ数ケ月朝の散歩の時、のぼり坂になると極端にスローになり時たま休憩するようになった。また、足が引っ掛かったようになるときがある。そういえば庭でボール遊びをするときにも前足がひっかかったようになることがある。
 自分の唾液でむせることは時々ある。うたた寝しているとき突然むせて目が覚めることが増えてきたような気がする。以前はお酒を飲んでいる時に何の気なしにむせることはあったが。犬のむせたのはみたことはないが、行動一つ一つにムウーというため息のような声が入るようになった。われわれが椅子から立っとき、座る時にヨイショという掛け声が無意識のうちに出てしまうのと同じと思う。老化を自覚することは難しいことで、簡単なチェック項目を覚えていて、日頃から意識的に気をつけるように行動しないとならない。段差のない所でつまづくようでは、ほとんどのところでつまづき、階段からも転げ落ちることになる。また椅子に座った状態でむせるようでは臥位のときには誤嚥し、呼吸困難を起こしてしまう。
 犬は餌を食べてもすぐにほしがる。満腹中枢なるものがないのか食べ物でつる事ができる。人間もボケてくると食事をとったことを忘れてしまう。満腹中枢も一緒こ老化してしまっているのだろう。
 家に帰ればすぐ夕飯だとわかっていても、目の前においしいものがあるとすぐに手が出てしまうこの頃である。
 犬をみて自分の行動を照らし合わせて年齢を自覚するようになった。
 
 春夏秋冬 <老化> から