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<春夏秋冬>

発行日2023/06/10
いちかわ内科クリニック  市川 喜一
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ことわざ釣行記
 
 昨年、通えども通えども『逃した魚は大きい』状態で、最後の最後にやっとアジを釣ることができた秋田北防波堤。今年度は春の連休からの開放となった。実質の初日である5月3日に『捲土重来』と乗り込んだ。わずかに風が冷たいが日当たり良好、アジが釣れやすいエリアの入場券も取得でき『順風満帆』と『一人悦に入って』いた。ところが堤防上に歩を進めると、居並ぶ釣り人が皆苦戦しているではないか。まさに『前途多難』の予感。釣り座を決めて、いざ釣り開始。一投目は無事に糸を垂らすことができたが、うーむ、これは『猫の子一匹いない』ならぬお魚一匹いないのか?事前に管理員さんに教えてもらった釣り方でやっているのだが『聞くと見るとは大違い』、やはり『ローマは一日にして成らず』『千里の道も一歩より』か。では『人の振り見て我が振り直せ』、釣れている皆さんの仕掛けや餌などを『門前の小僧習わぬ経を読む』如く熱心に見学。仕掛けの長さは、、餌の具合は、、仕掛けを投げる距離は、、と『亀の歩み』。少しずつ手応えを感じたところで『好事魔多し』、今度はリールから釣り糸がうまく出ない!何度投げても途中で引っかかり、焦る。いかんいかん!『急がば回れ』、落ち着いて見てみると、一部に糸が絡まりこぶができていた。これを解いて『一件落着』、と『そうは問屋が卸さない』、針をどの深さまで沈めるのか『暗中模索』が続く。釣れぬまま減っていく手持ちの餌、、『焦りは禁物』『果報は寝て待て』って眠れないですよ~、などとブツブツ独り言を言っていると、後ろから爽やかな笑顔で「釣れてますか~?」とS病院のF副院長。魂の抜けた顔で釣れていない報告をすると「釣れるとよいですね~」と仏のような優しい一言。少し元気を出して、頑張るぞ、と横を見たらそのF先生が爽やかにアジを釣りあげている。『途方に暮れ』ている私に、ご帰宅されるF先生から「タナ(仕掛けの深さ)少し浅めにしてみたほうが良いかもしれませんね」とアドバイス。『藁をも掴む思い』でタナを浅くすると、魚の手ごたえあり。刺身か?フライか?と『捕らぬ狸の皮算用』しつつ海から上げると、なんと大きなフグさん。まさに『糠喜び』。あと一投で餌がなくなる、『万事休す』と思ったら、今度は『袖振り合うも他生の縁』お隣さんが餌を分けてくださった。まさに『地獄で仏』である。そして念願の今年初アジをゲット!いただいた餌がなくなり、1匹でも釣れたから良いじゃないか、と思っていたらお隣さんが「もう帰るから残った餌を全部使ってください」と。『地獄で仏』その2、お隣さんに後光がさしていた。そこから1時間でさらに6匹のアジが釣れた。『終わりよければすべてよし』ですね。※『』内は全てことわざ・慣用句です。
 
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