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<春夏秋冬>

発行日2015/05/10
御所野ひかりクリニック  勝田 麻里子
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テーマパークに学ぶ!!
 
 ゴールデンウィークはどこか遠出されましたでしょうか?
今回のテーマは「テーマパークに学ぶ!!」です。皆さんは長崎のハウステンボス、訪れたことはあるでしょうか?秋田からは飛行機の場合羽田経由で長崎空港に行くルートのため、なじみの少ないテーマパークですよね。
 さて、そのハウステンボスですが、1992年に開業したのち赤字が続き、2010年についに大手旅行会社のHISの傘下に入りました。同社の澤田秀雄会長がハウステンボスの社長に就任してわずか1年で黒字計上し、現在九州エリアでは国内・海外からの観光客が最も訪れる場所の一つになっているようです。そのノウハウがつまった本を読む機会があったので、内容を少し紹介します(運をつかむ技術 小学館)。経営難の会社を黒字化するポイントは、
①発展する会社は社内が清潔で整理整頓ができている:始業の前に全員で清掃をする
②失敗したとき、うまくいかない時こそ明るく振る舞う
③経費を2割削減し売上を2割増やせばたいていの会社は黒字になる:経費削減が難しければ園内を移動するときには1.2倍の速度で歩く(1.2倍の速度で物事をすすめる)。すると生産性が2割アップする。
④思い切った改革をする(有料ゾーンと無料フリーゾーンをつくる。飲食店などの店の経営は他に任せて人件費を削減。その分の予算をイベントに投じる)
⑤リピータの確保のための工夫をする:来るたびに新しいこと、新しいイベントを企画する。
 イベントは「お客さんに感動を与えるもの」「旬なイベント」「日本一かどうか」がポイントだそうです。これらを実践した結果わずか1年で劇的に業績が改善し、冬のイルミネーション光の王国(820万球のLED電球を使ったイルミネーション)や100万本のバラ祭やワンピースの世界を体感するサウンドサニークルーズなどの魅力的なイベントで動員数を増やしました。
 さらに、澤田氏は「物事は運で決まる。運は天が運んでくるものと自分で運ぶものがある」「成長している会社、良い会社とつきあう。運のいい人明るい人と付き合うことにより、自分の運もあがる」と著書の中で話しています。
 これはテーマパークの話で、医療とは関係ないと思っている方もいらっしゃると思います。しかし医療業界もサービス業の一つです。大きな病院で働いているうちは感じませんが、開業すれば一人で診察そして、経営を行わなくてはいけません。患者さんにベストの医療サービスを提供するにはどうすればいいか?そのヒントが成功したテーマパークのノウハウに隠されている気がします。

 
 春夏秋冬 <テーマパークに学ぶ!!> から