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<春夏秋冬>

発行日2015/02/10
いしがき整形外科クリニック  石垣 智
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「J3ブラウブリッツ秋田」
 
 会報担当理事の石垣と申します。今回初めて春夏秋冬に投稿するに当たり何を書こうか迷いましたが、去年からチームドクターとしてかかわっているプロサッカーチーム「ブラウブリッツ秋田」について書こうと思います。
私のスポーツ歴は野球、スキー、テニス、ゴルフなどで、これまで一度もサッカーをやったことがありません。そんな私が平成26年1月新しくできたJリーグディビジョン3に参入した「ブラウブリッツ秋田」のチームドクターを引き受けることになりました。内科系のチームドクター細谷重直先生から、整形外科系のドクターを引き受けてくれないかと頼まれたことがきっかけでした。秋田大学整形外科学教室の島田洋一教授から整形外科医20人からなるドクターチームを編成していただき、検査や手術が必要な外傷への対応とスタジアムドクターをお願いしました。あきぎんスタジアム(旧八橋球技場)でのホームゲームは私がベンチに入り、遠征試合は細谷先生に帯同をお願いしました。
 プロのサッカー選手と試合開始1時間半前から試合後も約1時間一緒にいて思ったことがあります。90分間走り続ける選手は皆引き締まった体をしています。私のお腹のようなダブダブの脂肪は一切ありません。そしてどの選手も試合前後のウォームアップやクールダウンをしっかりやっています。プロの選手なのだから当たり前だといわれるかもしれませんが、試合が始まる約2時間前には会場に集まり、それぞれウォームアップを始めます。ストレッチの前の軽い運動から始めストレッチへと十分時間をかけて行い、ヘッドコーチの指示の下試合前の本格的なウォームアップをやります。試合後のクールダウンも10分以上かけてゆっくりと心拍数を正常な状態へ戻し、最後にストレッチをしっかり行っています。
 スポ少から高校生までケガをして整形外科外来を受診するスポーツ選手のほとんどは、ウォームアップやクールダウンをやっていないことが多いようです。また、競技レベルの高い選手や強いチームになるほどウォームアップをしっかりやっているようですが、それでもクールダウンはあまりやられていないように感じています。しかし、障害予防という点からみるとウォームアップよりクールダウンの方が大切だともいわれています。ウォームアップだけでなくクールダウンもしっかりやり、ケガのないようにスポーツを楽しんでいただきたいと思います。
 サッカーはまったくの素人の私でしたが、一生懸命戦う選手の膝や足を診ているうちにベンチで一緒に熱くなって応援し、勝った試合の後はサポーターの前で選手と輪になって勝利のダンスを踊りました。本当に貴重な経験をさせていただきました。3月から新しいシーズンが始まりますが、J2昇格をめざして一生懸命戦う選手に、たくさんの応援をよろしくお願いいたします。
 
 春夏秋冬 <「J3ブラウブリッツ秋田」> から