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<春夏秋冬>

発行日2014/03/10
秋田組合総合病院  木村 愛彦
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ソチ五輪
 
 先日、とある行きつけの店(飲み屋ではない)に行った時の話。ソチオリンピックのスケルトンの日本代表、笹原友希選手もその店の常連とのことであった。応援の横断幕を店で作成しソチに持って行ってもらうという。不詳自分もささやかながら激励の言葉をすみっこに記入してきた。
 本号2月号の座談会企画「医師にもの申す」で、「ナースはチーム、医師は個人」であり、医師たちのチームワークの欠如がもたらすさまざまな弊害が浮き彫りになったが、先日開催されたソチオリンピック、チームワーク、チーム力が優れたところが好成績をもたらしていたことがはっきりとわかった大会だったように思う。
 個人競技が多いが、圧倒的なメダル獲得数を記録したスピードスケートのオランダ、ノルディックスキーのノルウェーなど、スタッフを含めたチームの勝利であることは誰が見ても明らかである。
 以前より競技種目も増え、夏季大会にも引けをとらない盛り上がりを見せたまま閉幕したが、自身も熱狂して観戦した。特にジャンプ競技が好きだ。ソチ五輪での日の丸飛行隊、あと一歩金メダルには及ばなかったが、チーム力の高さに唸った。40代の星、銀メダルに輝いたレジェンド葛西選手の活躍には眠気を忘れて胸が熱くなったし、団体戦も、競技後の秘話などで、チームワークの良さによりもたらされた銅メダルであったことを知った。ソチでの日本のメダリストたちのインタビューも非常に印象に残った。皆が例外なく、まず第一にチームメイトや周囲のスタッフ、家族などへの感謝の言葉を述べていた。周囲の人間全て含めてのチームワークなしにはメダルなど取れないことを一流のアスリートたちは決して忘れないのであろう。
 その活躍ぶりには最近少々寂しい感もある秋田県のスポーツ界だが、ソチオリンピックで、バイアスロン、ノルディック複合、スケルトンの3競技の日本代表にわが県出身者が選ばれたのは秋田のスポーツ界で久々の明るいニュースであった。残念ながら3選手とも入賞には届かなかったが、世界の大舞台に出場するまでの険しい道のりはわれわれの想像を絶するものであっただろう。胸を張って秋田に帰ってきてほしい。県北地方ではノルディック競技のレベルが高く、中高生をはじめ、毎年全国大会では特筆すべき好成績を収め気をはいている。県一丸となったチームワークで是非今後もオリンピック選手を輩出、金メダルを獲得することを願い、信じている。
 さて、一筆したためた笹原選手の横断幕、ソチでは無事揚げられただろうか。超高速競技であり、カメラが捉えてもほんの一瞬であっただろうが。
 
 春夏秋冬 <ソチ五輪> から