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<春夏秋冬>

発行日2013/08/10
秋田組合総合病院  木村 愛彦
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プチIT革命
 
 勤務している病院の診療システムが電子カルテに移行してからこの8月で満2年となった。導入前にはしばらく入力の練習やリハーサルを繰り返し、それはそれはドキドキのスタートだった。稼働の初日、開始とともに全システムがいきなりダウン、幸いにも数分で復旧し事無きを得た。のっけから不安で一杯だったが、その後は大きなトラブルもなく、私たち職員も徐々に使いこなせるようになった。今では作業効率は紙カルテの時と比べて飛躍的に向上したと思っている。我々勤務医はあまり意識していないが、事務方の処理能力、スピードも大幅にアップしていることだろう。大災害や停電時のシステムダウンには若干の心配があるが、もはや電子カルテの便利さから元には戻れない。
 さて、話題は変わって春のある日、自動車運転免許の更新のために免許センターに出かけた。全くもって不運としかいいようのないごくごく軽微な交通違反のため未だゴールド免許未経験の私である。免許センターにはしばしば行っていることになり、3年ぶりではあったが、こちらも病院に負けず劣らず電子化されていることに驚いた。
 従来は細かい書類に、普段ほとんど使うことなどのない本籍やらを記入し、それを提出するために長蛇の列に並び、終われば金払うためにまた並び、しばらくして名前が呼ばれ、ようやく視力の検査。しばし休憩の後に苦痛以外の何ものでもない講習がおわって、ようやくハイ、新しい免許証です。と、このイメージだったが、今年は行ってみたらきわめてIT 化されており、現在の免許をATMみたいな機械に入れれば、ほぼそれで手続き終了である。ほとんど文字を書く必要はなかった気がする。この省力化、効率化には唸ってしまった。新免許受け取りまでの全所要時間はおそらくいままでの半分程度になっているのではないだろうか。
 しかし非優良運転者の私には講習が待っており、こちらは相変わらずのアナクロ、アナログ満載であった。そして、秋田市中心部から遠い免許センターの地理的な不便さはやはり今回も感じざるを得なかった。免許更新は各地の警察署でもやっているのでまだしも、免許取得は秋田県民はすべて免許センターに行かなければならない。秋田市以外の免許取得に来る方は相当難儀なはずだ。
 偶然にも、免許更新に出かけた日は、秋田県知事、秋田市長選挙の投票日であった。以前、エリアなかいちの運営の構想の際、免許センターの機能の一部をなかいちに設置するという案が出ていたように思う。しかし、秋田市長、県知事ともに選挙戦のさなか、免許センター移転の話題が全く出てこなかったのは少し残念だった。
 
 春夏秋冬 <プチIT革命> から