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<春夏秋冬>

発行日2012/09/10
並木クリニック  並木 龍一
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もちろん五輪
 
 ロンドン五輪が閉幕した。ロンドンとの時差はマイナス8時間、競技は日本時間深夜早朝に行われた。スポーツ観戦が趣味の私は仕事を顧みずライブ観戦に固執した。何とも酷な時差だったが、この約2週間は、最初から寝不足を覚悟していたので苦ではなかった。(しかし眠そうな私をスタッフは白い目で見ていたような・・・)
この原稿の依頼は約4ヶ月前、さて何を書こうかと思ったが、その頃終了しているロンドン五輪後と計算し、それを総括する内容ならば楽勝と考えていた。しかし字数が限られているこのコラムに、収まりきらない日本の活躍であった。メダル総数38は過去最多、種目別史上初、○○年ぶりのメダル獲得、3大会連続の金メダル等、素晴らしい「Japan」であった。先日銀座で行われたメダリストの凱旋パレードに50万人が集まったのは、その証である。
中でも女性の活躍が目立った大会だった。また団体競技の活躍も目覚しかった。種目別史上初のメダルを取ったのは、バドミントン、卓球、アーチェリー、女子サッカー「なでしこジャパン」、全て女性による団体競技である。その他、28年ぶりにメダル獲得した女子バレーも特筆される。個人でも種目別初の女子重量挙げの三宅選手、お家芸柔道で唯一金メダルの松本選手、全4階級中3階級で金メダルを取った女子レスリング、その中でも吉田選手、伊調選手は3大会連続という日本初の快挙である。この中で東北出身、もしくは東北に在住していた選手が結構いるのも嬉しい。バドミントンの藤井、垣岩ペア、卓球の福原愛ちゃんは青森山田高校出身、レスリング48Kg級、小原選手は八戸市出身、同じく55Kg級、伊調選手も八戸市出身、バレーボールの江畑選手は言わずと知れた我が秋田市出身である。
女子選手の中で私にとって最も印象深かった選手を挙げる。
柔道女子48Kg級:松本 薫選手。男女通じてお家芸柔道の唯一の金メダリスト。五輪開催前は全く知らなかったが、今ではニュース、バラエティー番組で一番の人気者。あの可愛い顔が試合前になると豹変する。目歯をむき出し、ぶつぶつ呟く、プロレスラーのアントニオ猪木と重なった。試合前から「技あり」を奪っていた様に思う。実際、国際試合でその形相を見て戦わずして棄権した選手もいたと言う。「野獣」、「野生児」と呼ばれる事に、せめて「もののけ姫」と呼ばれたいと言ったのは、愛するスイーツが「ビッグパフェ」の彼女らしい。
 職種柄、女性、カワイイ選手に偏ってしまった。(男子選手ゴメンなさい)4年後のリオデジャネイロ五輪は、時差マイナス12時間、競技は早朝もしくは仕事の合間となる。ライブに固執する私にとって、2020年の五輪は時差の無い「東京」になる事を切に願う。
 
 春夏秋冬 <もちろん五輪> から