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<春夏秋冬>

発行日2011/03/10
並木クリニック  並木 龍一
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「格闘技」は「ガチンコ」で
 
私はスポーッファン、特に「格闘技」が大好きだ。先日、ボクシングのミニマム級、井岡一翔選手が日本人としては最速のデビュー7戦目で、40戦無敗のチャンピオンから世界王者をTKOで奪った。その試合ぶりは見事であった。戦前、インタビューで「チャンピオンにはオーラが無い。早いラウンドでのKOで勝つ。」と、この世界で言う「ビッグマウス」を放っていた。でもそれは偽りでは無かった。戦い後の号泣した姿は好青年であり感動した。現在K1、その他の異種格闘技は比較的TV中継されるが、今では世界ボクシングタイトルマッチ(本流のWBA、WBC)は亀田兄弟以外テレビ中継されることは少ない。亀田兄弟は異種独特の「超ビッグマウス」で好まないが…プロボクシングは観ての通り「ガチンコ」勝負である。
 プロボクシングには幼少時より、その肌を感じていた。親戚の伝で、小学校時代東京目白の、ヨネクラボクシングジムに行った。その当時、世界フェザー級の二階級制覇をした柴田国明選手、現役のライト級世界王者、ガッツ石松選手がいた。名トレーナー、故エディ・タウゼントさんに勧められガッツ石松さんとスパーリング(?)をした。全力でパンチしたが、余りにも硬い腹筋に跳ね返され、ガッツさんから「オイ坊主もっと真剣にヤレ。」と言われた。本気だったが「ガチンコ」では無いと思われた様だ。
 「大相撲」も「格闘技」としては大好きだ。以前、「相撲は国技?」と題して文を書いたが、今回の「八百長問題」は死活問題だ。「格闘技」に八百長は、あってはならない。「ガチンコ」が大前提だ。以前より八百長は囁かれていたが、素人でも解る「無気力相撲」は八百長と違うのだろうか。千秋楽、7勝7敗と8勝6敗の大関対決は必ず7勝7敗の大関が勝つ。しかし「無気力相撲」は注意で終わってしまう。あの横綱白鵬ですら「八百長」と「無気力相撲」は違うと言っていたのには呆れた。この互助会的体質から改めないと、大相撲人気の凋落に歯止めは掛からないだろう。勿論、「八百長問題」が全容解明されるまで、本場所開催は見送るのが当然だ。
 さて今年度最後の「秋田市医師会報」の末ページとじて締め括る。大の相撲好きだった父が昨年5月に亡くなった。一昨年、地方巡業「大相撲秋田場所」があり、父を連れて行った。とても喜んでくれた。まだ病みが出る前の「大相撲」を見せてあげられたのが、最後の親孝行だったと思う。
 
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