トップ会長挨拶医師会事業計画活動内容医師会報地域包括ケア介護保険について月間行事予定医療を考える集い学校保健関連

<春夏秋冬>

発行日2011/01/10
すずき眼科  鈴木 明子
リストに戻る
見た目で判断してはいけません
 
 見た目で判断してはいけませんよ。本質を見極めるように!分かってはいるのです。見極める力を付けようと多くの人生勉強もしてきたつもりです。でも、この歳になっても、なかなかそれが成果として現れないのです。お菓子一つをとってもそうです。私はついつい果物の沢山載った華やかで綺麗なケーキに手が伸びてしまいます。その実、友が選んだ武骨なケーキが美味しい事に味見をさせて貰って気付くのです。何度、同じ事を繰り返した事か…。ケーキを見る私の目はちっとも成長しないのです。男性を見る目もどうも戴けないようです。「お前は本当に男を見る目がない!!俺を選んだ事だけが正解だった」と元旦那から昔言われた事があります。結果バツイチとなったのですから、やはり、私には男性を見る目(自分に合った男性を見極める目?)はないようです。そんな私ですので娘達にはお婿さん選びはお母さんに相談しないでねと常々言っています。その甲斐あってか(?)長女はとっても素晴らしい伴侶を得る事が出来ました。
 その他にも私の目は節穴だなあと思うことが多々あるのですが、周りが私を見る目にも合点のいかないことが多々あります。まず、かなりいける口に思われること。蟒蛇のような酒豪に見えるらしいのですが、お酒は一滴も飲めません。酔った上での楽しい過ちという経験がないのがとても残念です。そんな話をしたら「そんないい話ある訳ないでしょ。酔った上での後悔がないのが幸せよ」と言われてしまいました。酔った上での過ち、憧れるんだけどな~。また、私は身長があり昔は痩せ型だっただけにスポーツ万能と思われがちでしたが、走らせれば遅いわ、投げさせれば飛ばないわ、コントロールはめちゃくちゃだわ、で、これも全くの見かけ倒しです。しかし、スポーツ音痴なので根性無しに思われがちですがマラソンだけは皆の思惑を外れて結構いい線をいっていました。ただ、ゴールと同時にバタンと倒れて医務室に運ばれるのが常でしたが…。あと、昔は良くホステスさんと間違われました。どうも医者には見えないようです。ある全国学会の後の懇親会でクラブにお供した時の事、某社のMRさんがずーっと私に絡んでくるのです。適当に受け答えてはいたのですが辛かった。あの時ほどホステスさんって一見楽しそうにも見えるけど大変な仕事なんだなと思った事はありません。斜向かいにいた北海道大学の某教授がみかねて人を介して私が医師である事を伝えてくれ、彼の態度はコロッと変わりました。その後の数年間、当時その製薬会社が年間契約していた東京ドームのボックスシートに年一回のご招待という思わぬおまけが付いたのは嬉しいことでした。
 しかし、見た目で判断するという事は本当に難しいことです。最近特に痛感するのは、会報の特集、ペンリレー等で執筆をお願いする時です。何時もニコニコと気さくでこの先生ならと思ってお願いすると何時もと違った厳しい態度で断られたり、口数少なく何時も素っ気なそうな先生が気軽に引き受けて下さったりで本当に私の見る目はまだまだ未熟なのです。今月号の年男・年女の原稿集め、これもとても苦労しました。
 
 春夏秋冬 <見た目で判断してはいけません> から