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<春夏秋冬>

発行日2010/02/10
中通総合病院  清澤 美乃
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リボンキャンペーン
 
 「ピンクリボン自動販売機」をご存知ですか?某清涼飲料水メーカーが、乳癌の早期発見の大切さを啓発するためにピンク色のリボンを自販機にデザインし、売上金の一部を財団法人日本対がん協会「乳がんをなくすほほえみ基金」に寄付するという社会貢献活動を行っているのです。県内にはまだ設置されていませんが、なかなかインパクトのある可愛い自販機です。
 ピンクリボン運動とは、乳癌検診の早期受診を啓蒙・推進し、乳癌を撲滅するために行われている世界規模のキャンペーンで、ピンク色のリボンをシンボルとしています。日本で一般的に認知されるようになったのは2000年代からで、外資系化粧品会社がアピール活動の一環として東京タワーをピンク色にライトアップしました。その後、毎年10月1日には東京都庁舎、レインボーブリッジ、神戸ポートタワーなど全国各地(セリオンでも)でピンク色のライトアップが行われるようになり、視覚的にピンクリボン運動の認知度向上となりました。
 私自身は、乳癌患者会である【あけぼの会】の方々と毎年「母の日」キャンペーンでマンモグラフィー検診のパンフレットを配ったり、検診の重要性を講演するなど、実践的にピンクリボン運動の一端を担っています。
 現在、日本人女性のうち乳癌を発症する割合は約20人に1人と言われており、また死亡する数は年間約1万人と、増加する一方です。秋田県は乳癌も含めたがん死亡率が全国ワースト1であり、その対策として、検診の工夫とその推進や早期診断・治療の向上に努めてはいますが、乳腺疾患に携わっている立場からはまだまだ生温い……思いです。公的な機関が全てを仕切ることが出来ない現状は致し方ないですが、まだまだ生温さ脱却の道はあるはず……
 ここで、“リボンキャンペーン”に関して調べてみました。
レッドリボン:エイズ患者に対する理解と支援
ゴールドリボン:小児癌への支援(この自販機は秋田市大町にあり)
グリーンリボン:移植医療(ドナーへの感謝と移植により救われる命の素晴らしさを知ってもらう)
パープルリボン:膵臓癌撲滅
ブルーリボン:北朝鮮による日本人拉致被害者救出を訴える運動
オレンジリボン:児童虐待根絶
など医療関連や社会現象に即した活動が実に多くあり、それらは協賛する多くの企業、市民団体に支えられています。
 こうした活動は地味で、将来は未知数ですが、どんなリボンもクルクルと長く長く伸びていって欲しいものです。
 「春夏秋冬」の担当は今回で最後になる予定です。これまではプライベート公開のような内容でしたが、今回は公的な事に色を付けてみました。
 でも考える事は、私達は常に何かをしていくべき……なのですね。

 
 春夏秋冬 <リボンキャンペーン> から