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<ペンリレー>

発行日2002/05/10
たかはしこどもクリニック  高橋郁夫
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よろしくお願いいたします
 
 この度ペンリレーのご指名を戴きました、高橋と申します。昨年十月、市内将軍野に小児科クリニックを開業したばかりで、いまだ無我夢中の日々が続いており、紙面にふさわしいことがかけるか不安ですが、湯沢の思い出やこの数ヶ月の生活の変化などについて思いつくことを綴ってみたいと思います。
 秋田大学小児科学教室で学位をいただいた後、昨年の開業までの7年間は湯沢市の雄勝中央病院にて、色々な方々に御世話になりながら勤務させていただきました。もともと県南の横手市出身ですので、地元に戻った気持ちでしたが、飲み水とお酒のおいしさには改めて感心しました。(美人の多さについてもですが、それは次回と致します。)横手も私が幼稚園のころまでは近くの川で泳げた記憶があるのですが、日本の高度成長にあわせるようにだったのでしょうか、次第に川で泳ぐことが出来なくなり、水道の水もそれなりの味になっていったように思います。湯沢には有名な力水という湧き水がありますが、それを汲みに行くまでもなく普通の水道水がおいしいので、その水から作られるお酒の美味しさは推して知るべきでしょう。いまは色々な酒蔵で吟醸や純米のさまざまな等級の日本酒が作られているので、単純に味の比較をすることは難しいと思いますが、ごくシンプルに冬に寿司屋で頼む熱燗がこんなにうまいと思えるのは湯沢が一番ではないでしょうか。同じ欄漫や両関のワンカヅプでも、湯沢で買うのと他で買うのでは味が違うように思え、地元には出来の良い新鮮なロットを卸しているのかなと思ってしまいます。(夜遅く仕事を終えて、同僚と寒い雪の中を歩いてたどり着いた店で飲むという味付けはあるにせよ)しかし湯沢はかえって酒どころのせいか、ここの店はこのお酒と決まっていることも多く、応援のドクターが来た時に各酒蔵のお酒を飲み比べしてもらいたいと思ってもなかなか出来なかったのが残念でした。今秋田にいると県内のお酒を各種そろえた店も多く、つい飲みすぎてしまいそうで、厄年の払いを終えたばかりの私としては自戒しなくてはと思いつつ、周りからは無理だとの声も聞こえてきそうです。
 思わずお酒の話から入ってしまいましたが、今振り返って雄勝中央病院での7年間は、小児科医としての私にとっても大切な日々であったと思います。以前は一箇所の病院で研修・勤務しても、半年から1年でローティトすることがほとんどでした。それが7年間と言えば、生まれた赤ちゃんは小学生になって、小さいときはあんなに入院を繰り返していたのに、こうして丈夫になっていくんだなと実感ずることが出来ました。(諸先輩方にはたった7年で何をとお叱りを受けることと思いますが。)半面その地域で小児科の入院施設のあるほぼ唯一の病院であったため色々な病気も経験し、よく言えば慎重?、または心配性にもなったかもしれないと思います。インフルエンザや水痘に対する抗ウイルス剤便用等についても、まだ賛否両論あるところかもしれませんが、重くなる前に積極的に使いたいと思うのは昨年までの経験が影響しているようです。湯沢ではあまり無かったのですが、秋田にきてからは各種の予防接種が本当に必要かとお母さんに相談されることがあります。副反応の可能性はふまえながらも、重症の麻疹や百日咳の怖さを話して接種を勧めるのも昨年までの経験からきているようです。筆不精のうえ、ぎりぎりまでなかなか腰を上げない性格で、そろそろ締め切り前日の夜もふけて来ました。とりとめない内容で申し訳ありません。次回は私と同じ昨年1O月に開業した、高橋康先生にバトンを渡したいと思います。
 
 ペンリレー <よろしくお願いいたします> から