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<ペンリレー>

発行日2017/12/10
秋田厚生医療センター  松岡 悟
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パイレーツ・サマーバトル・ゲット・ウェット
 
  大学4年生の娘が夏の大学院入学試験にかろうじて合格。8月の終わりに夏休みを取っていたので、お祝いに親子3人でディズニーシーへ出かけることになった。荷物持ちと順番待ちをさせられることはわかっていたが、キャンセル待ちでミラコスタの予約が安く取れたので出発した。
  二日目の朝、ディズニーシーの門を前にして娘が突然、「やった!当たった!」と大喜び。聞くと8月末で終わる何とかという海賊のショーの席が抽選で当たったと。しかも抽選番号からしてかなり前の列だろうと。門を抜けハーバーに向かって左側に突き出た出島リドアイルがその場所で、なんと最前列に案内された。水に濡れるショーらしいがどうせ霧雨程度だろうと、ジーンズにポロシャツでいたら、「お父さん、それで大丈夫?」。開始時刻が近づくと、周りはみな雨合羽を着たり、ゴミ袋をかぶったり、よく見ると水着の上にTシャツを着た女性も多く、みな裸足にサンダル。スニーカーは自分だけだった。悪い予感がした。
  その場所に集まったのは海賊を志す者たちで、海賊船に乗るために水に耐えながら足腰を鍛える修行をしなければならない、という設定。「海賊たる者水を恐れてはならない」。曲が流れるとほどなく海賊船から太いホースが出て水が飛んできた。けっこう濡れたが、こんなのは序の口だった。男の海賊が特大ジョッキを持って近寄ってきて、ホントかよ?と思っている間に頭から水をザバー!「大波が来たぞ、乗り越えろー」とザバー!「西の方角に嵐が接近だー」とザバー!「勇気のない奴は後へ下がってろー」とザバー!最前列で隠れられない。みんな笑顔で盛り上がっているので自分も笑うしかない。一番無防備な格好をした自分がバケツの水を浴びる回数がどうも多い。きっと狙われてた。
  宴会の場面になった。今度は女の海賊が例の特大ジョッキを持って近づいてきて、「酒は足りてる?」とザバー!「金塊がいい?宝石がいい?」とザバー!男の海賊からは上半身だけだったが、女の海賊からは下半身に遠慮なく水を浴びせられた。やっぱり狙われてた。パンツまでびしょ濡れ。娘は親父の情けない姿を見て笑うばかり。
  8月とはいえすぐに乾くはずもなく、終わってから屋内のアトラクションに移動したら、今度は冷房で寒気がしてホテルに引き返した。ミラコスタに泊まっていて助かった。あとで妻が、「きれいなお姉さんに水をかけてもらって良かったじゃない」、「二十歳すぎた娘がつき合ってくれるんだから幸せでしょ」。今年のデイズニ―シーは56歳のオヤジには刺激が強すぎた。ショーの名前は「パイレーツ・サマーバトル・ゲット・ウェット」、なるほど。

  次回は、秋田大学の同期で当院消化器外科診療部長の齊藤礼次郎先生にお願いしました。
 
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