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<ペンリレー>

発行日2016/10/10
米谷耳鼻咽喉科医院  米谷 博秀
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専門医の更新
 
  5月に日本耳鼻咽喉科学会総会へ参加してきました。新専門医制度へ移行後、領域別講習が複数開催される最初の大きな学会でした。m3のサイトでも話題になっていましたので様子は既にご存知かもしれませんが、私が経験したことをご報告します。
 
  講習の前のプログラムであるモーニングセミナーから席取りを兼ねて会場入りしましたが、モーニングセミナーが終了すると「一度会場外へ退出してください」とアナウンスがあり、退出となってしまいました。会場外には既に入場待ちの長蛇の列です。予想はしていたものの、受講希望者の多さに驚きつつ最後尾へ。
  ようやく会場へ再入場すると、定員720名の会場に立ち見が出るほどの盛況ぶりです。耳鼻科の学会でこれほどの聴衆は見たことがありません。立ち見の場所の確保も大変です。
  1時間の講習が終わると会場外へ出て受講証明書を受け取り、次の講習に参加する列の最後尾へ、そして再び立ち見です。同様に、終了後は受講証明書を受け取るために会場外へ退出。
  前回の入れ換え時に会場出入口が非常に混雑したため、今度は2階の会場から1階フロアへ降り、反対側のエスカレーターから再び2階へ上って再入場するよう誘導されました。受講希望者の列が大きな輪となり、広い会場内を回っています。
  受講証明書を発行するため、講習ごとに会場は総入れ換えです。これに時間がかかりスケジュールは少しずつ遅れ、3個目の講習の終わり頃には帰りの飛行機の時間が気になり始めます。タクシー、電車を乗り継いでギリギリで空港に到着し、無事に帰ってくることが出来ました。

  3時間の立ち見の結果、めでたく3単位を取得できました。専門医の更新が来年でしたので、今年度中に単位取得が必要であること、また領域別講習が今年度中にどの程度開催されるか予想がつかないことから、今回は一般演題よりも単位取得を優先したため、このような結果になりました。領域別講習も有意義なものでしたが、興味のある一般演題を聴講できなかったことが残念でした。単位取得のみが目的(とせざるを得ない?)の学会というのもつまらないものです。現在は領域別講習の開催も増えてきたようですので、今後は単位の心配をせずに学会に参加することが出来そうです。
  何事も新制度への移行当初に混乱は付き物です。今回は新制度移行後の最初の総会であり、主催者側も苦労されたことと思います。新専門医制度に関しては今も議論がなされ、また専門医機構に対する批判もあるようですが、専門医資格の取得、更新のために振り回されるのではなく、専門医の質の向上のために有意義な制度となることを期待しています。
  次のペンリレーは、公私にわたりお世話になっています清水整形外科医院 清水東吾先生に引き受けていただきました。
 
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