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<ペンリレー>

発行日2015/02/10
市立秋田総合病院  河村 正成
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秋田の酒で乾杯
 
 皆さん、こんにちは。お休みの日には秋田の酒で乾杯していますか?

『秋田県産酒での乾杯を勧める「秋田の酒による乾杯を推進する条例」が8日の県議会本会議で可決、成立した。日本酒造組合中央会によると、都道府県の乾杯条例は佐賀、栃木、鹿児島、石川、山形、岡山に次いで7例目。
 秋田の条例は、日本酒などの県産酒や県産原材料を使った酒類を、県内外の会食などで乾杯に使う取り組みを推進するとしている。罰則規定はなく、「個人の嗜好および意思を尊重するよう配慮する」としている。』(秋田県も「乾杯条例」制定 都道府県では7例目 産経ニュース2014.7.8)

 秋田県は全国有数の米どころで、「米の秋田は酒のくに」のキャッチフレーズでご存知の通り、昔から美味しい日本酒の産地、美酒王国秋田としても有名です。そんな秋田県で最近、日本酒の裾野を広げる新しい取り組みが行われています。今日はそういった取り組みの中から若い世代の蔵元5人が集まって行なっているNEXT5の活動と秋田の蔵付分離酵母で造った純米酒シリーズの2つをご紹介します。

(1) NEXT5
「秋田醸造」(秋田市楢山登町)
「新政酒造」(秋田市大町)
「栗林酒蔵」(美郷町)
「福禄寿酒蔵」(五城目町)
「山本」(八峰町)
 上記5社の蔵元の若手経営者が醸造技術の交流や販売促進を目的に結成したグループです。5人共が酒造りを行う製造技術者でもあるところがこのグループの特徴です。NEXT5は毎年、ホスト蔵を決めて共同醸造にも取り組んでいます。残念ながら私はまだこの共同醸造のお酒を飲んだことはありません。また美味しい酒を低価格で楽しんでもらうことを目的に日本酒のビギナーやライトユーザーを対象にした消費者イベントを秋田県内で年2回、東京で年1回行なっているということです。

(2) 秋田の蔵付分離酵母で造った純米酒シリーズ
 平成26年で第3弾となる本シリーズは県内39の蔵元のうち、25の蔵元が参加した取り組みです。本シリーズのパンフレットを紐解くと秋田蔵付分離酵母とは、各蔵元が秋田県総合食品研究センターと共同で、自社の酒蔵に古くから住み付いている酵母(家付き酵母ともいう)を分離・選抜し、純粋培養した酵母のこと、だそうです。培養に成功した順番に一番〜二十五番まで番号付けされた25本の純米酒が一列に並んだ様は圧巻でした。それぞれが蔵元の個性を体現しており、味わいが少しずつ違っていました。

 日本酒の世界に新しい潮流を吹き込む2つの取組みを今回ご紹介しました。ちなみに秋田の酒による乾杯を推進する条例は日本酒に限らず、秋田県産であれば、ビールでもワインでもいいようです。秋田県産の様々な日本酒、ビール、ワイン等で今宵も乾杯しましょう!!
 次回のペンリレーは日赤時代に一緒に働いていた秋田赤十字病院新生児科 中島発史先生が担当してくれます。
 
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