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<ペンリレー>

発行日2014/10/10
清水産婦人科クリニック  清水 靖
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皆川 嘉左ヱ門氏
 
 月に2回、平鹿で不妊症外来をしています。平成19年に新病院へ移ってから1階のロビ-にその像はあります。
 
「百姓老人」:その眼光するどい表情は、いかにも頑固な農家のオヤジさんというものです。やや高いところから見下ろしていて威圧感がありました。気になっていました。台座には日展入賞とあります。作者は皆川 嘉左ヱ門です。その人の記事を新聞で見かけ、7月に平鹿での診療が終わってから、雄物川郷土資料館で行われている特別展示を見てきました。閉館30分前だったので、展示スペースには誰もおらず、電気も消えていました。係りの人にまだ入れるかと聞くと、おやっとした顔をされましたが、入れるとのことでした。展示室は広くはなく、10体ほどの彫刻が展示してありました。展示してある、作品に脇に、作者の気持ちが書いてありました。年表もありました。第1子を生まれてすぐに亡くしているということにすぐ目が行きました。「早朝から夜遅くまで、毎日泥まみれになり、牛の糞にまみれて百姓をやっていた、今に見ていろ、今の現実から這い上がってやると決意し、いろんなことをやった。」 作品を作る動機は「怒り」だったのであろうかと、勝手に思っていました。
 「吹雪の朝市」:こちらも日展入選 昭和63年とあります。そのばっさまの像、半径1メートルくらいに近づくと横殴りの吹雪が感じられます表情は辛そうで、寒そうです。 
 平鹿の診療が終わってから、大雄村の重福寺の山門の仁王像を見てきました。これも皆川 嘉左ヱ門氏の作品です。山門の仁王像はカラーでした。色彩が施されていました。「百姓老人」などと違い、アニメちっくでした。ドラゴンボールに出てきそうな雰囲気でした。
 調べてみると、皆川 嘉左ヱ門氏のアトリエは見学できるとのことでした。ぜひ、見てみたいと思い、8月に平鹿での診療を終え、急いで十文字の自宅兼作業場へ行きました。場所が分かりにくく、再度電話すると、「十文字の駅から、増田の方にくるの~」とのことでした。すると、かあさんが道路まで出て手を振っていてくれました。
 作業場では大仙市のお寺から依頼された、仁王像を作成中でした。突然来た私に驚いていたようですが、作業の手を休めて、相手をしてくれました。
 一番聞きたかったことは、作っているときどんなことを考えているのかということでした。
 「なーんもだ、この木だば、かでくてよ」 
 「おいは 仏師でねぇ からよ」
 へぇーそうなんだ ちょっと肩透かしをくらったような感じでした。
 皆川 嘉左ヱ門氏の作品は県内、県庁や秋銀本店などいろいろなところにあります。機会があれば、ぜひ見てください。30秒くらいじっと見ているといいかもしれません。

 同級生つながりで、来たので、次のペンリレーは倉光智之先生へお願いします。 私の開業の際にはいろいろ、教えてもらいました。最近は不妊症でかつ肥満の患者を紹介して、大変お世話になっています。
 
 ペンリレー <皆川 嘉左ヱ門氏> から