秋田市医師会報

＜ペンリレー＞	発行日2014/05/10
吉成皮膚科クリニック　　吉成　力
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あまちゃん

　今まで連続テレビ小説を見る習慣はありませんでしたが、2013年４月１日から始まった「あまちゃん」は全156回かかさず見てしまいました。朝忙しい時は録画するまで、はまりました。というのも、秋田に来る前は岩手県立久慈病院に５年間勤務しており、ロケ地が久慈市ということもあり、楽しく視聴させていただきました。久慈市の街並み、駅周辺などもドラマに登場し、感慨深いものがありました。見ていない方のために簡単なあらすじを説明いたします。第１部（第１週 - 第12週）では、東北地方・岩手県三陸海岸沿いにある架空の町・北三陸市を舞台に、東京の女子高生・アキが夏休みに母の故郷である北三陸に行き、祖母の後を追って海女となるが、思いがけないことから人気を得て地元のアイドルとなる姿が描かれました。第２部の前半（第13週 - 第22週）では、アキが地元アイドルたちを集めたアイドルグループのメンバーとしてスカウトされ東京に戻り、アイドルになるため奮闘する姿が描かれ、後半（第23週 - 最終週）では、現実世界で2011年（平成23年）３月11日に発生した東日本大震災を劇内出来事として扱い、アキが北三陸に再び戻り地元のアイドルとして復興に携わる姿が描かれました。初回視聴率は20.1%、最高視聴率は、第145話（9月16日放送）の27.0%でした。また、2013年12月31日放送の『第64回NHK紅白歌合戦』での特別編は、ラストの出演者全員による「地元に帰ろう」を合唱した21:50の場面で毎分別視聴率50.0%を記録しております。
　岩手県経済への波及効果としては岩手県久慈市の観光施設には、放送開始から多くの観光客が訪れており、初の大型連休となったＧＷ期間中は前年同時期の約２倍となる約11万人が訪れ、素潜り漁シーズンの７・８月には小袖海岸に前年同時期の約23倍となる約７万５千人の観光客が訪れています。岩手経済研究所の試算・推計によると、本作による岩手県経済への波及効果は32億8,400万円に上ったと言われています。震災復興に多大な良い影響を与えたドラマだと思います。続編を期待しています。
　最後に、この４月には三陸鉄道（北リアス線、南リアス線）の全線運転再開など嬉しい話題が沢山あります。これを機に、岩手、そして東北の復興が着実に進むように切に願っています。
　次回はいつも大変お世話になっている、玉田眼科の玉田浩郁先生にお願いしました。　

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