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<ペンリレー>

発行日2014/05/10
秋田赤十字病院  山中 康生
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お城
 
 小さいときから、お城が好きでした。
 小学校の時の社会科の教科書に書かれていたお城と城下町の絵が好きで、ことある度に眺めていました。ひと口にお城好きと言っても、天守閣が良い、石垣に興味がある等、いろいろありますが、私はその中でも特に縄張り及び縄張り図が大好きで、曲輪や堀等の形とそれらの位置関係に、図形としての刺激を受けてきました。お城は戦乱の世を生き抜くためのもの、丘や川等の自然条件をどのように生かすか、この場所から攻められたときにどう対処するか、現場に行き頭を絞りその土地を最大限活用するべく設計しただろう、そんなことを考えていると何とも堪らない感じがします。お城には美的な要素が含まれていると感じますが、生を追求しその極致であるから美に繋がるのだと思います。
 なかなか外に出かける時間がないので、大体は縄張り図等を見て楽しんでいるのですが、昨年秋、機会に恵まれ熊本城に行ってきました。聞きしに勝る壮大さで、長塀や石垣もやはり見事です。個人的には天守閣よりも、現存する宇土櫓に惹かれるものがあります。他のお城では天守閣でもおかしくない三層五階の堂々たるもので、西南戦争の戦火にも焼けずに残ってきた其の佇まいは、威厳を湛え流石の重厚感です。また縄張りの話を言うと、熊本城はそれまであった複数の城(千葉城と隈本城)を取り込むような形で造られており、その拡張の経緯も非常に興味深いところです。熊本城に到着したのが午後3時過ぎで、観光案内の受付は終わっていたのですが、わざわざ秋田から来たという事で、案内して頂けることになりました。地元の観光ボランティアの方のとても丁寧な説明で、結局4時半過ぎまで回って頂きました。感謝です。
 最後に。今年に入り、日赤医局の大先輩である河合秀樹先生に、お城関連の会(外部)を紹介され入会することになりました(河合先生も大のお城好き)。城郭模型製作をメインとしている会で、これまでは見るだけだったのですが、これを機に作ることにもトライし新たな刺激を得たいと思っています。

 本文章は秋田赤十字病院の院内報「杉の子」への寄稿文(平成26年3月号)を転載したものです。
 次回は、秋田赤十字病院血液内科、齊藤宏文先生(上司になりますが…)にお願いしています。
 
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