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<ペンリレー>

発行日2013/01/10
おのば高橋小児科クリニック  高橋 康
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犬と過ごす朝の大切な時間
 
 今回は日頃より敬愛しております橋本禎嗣先生からのペンリレーです。さて、一つの趣味がなかなか長続きしない私ですが、振り返ると10年以上ほぼ毎日続けていることがあり、それは犬との朝の散歩です。それ以前からも犬は飼っていたのですが、10年くらい前に朝の散歩が私の担当となって以来ずっと続いています。余程の悪天候の場合を除いて、ほぼ毎日、15分から長い時には30分以上散歩します。家の周りのこともありますが、車で一緒に出かけることもあり、晴れた日のポイント、強い風を避けるポイント、桜がきれいなポイント、紅葉がきれいなポイントなど、近くであってもいろいろな好きな場所があります。
 はじめは面倒に思ったりもしましたが、いつも建物の中ばかりで生活する私にとって、世の中が動き出す7時前に、朝の澄んだ空気を深呼吸しながら季節の変化に目を向けるこの時間は、今では自分にとって無くてはならない一日の始まりとなっています。この時間は、あれやこれやの日頃の雑念が無くて頭がスッキリしているのに加えて、誰にも邪魔をされない時間です。実はとても大切なことでありながら、普段は忘れてしまったり気付けないでいることを突然に思い出したりもしますし、美しい自然や小鳥のさえずりに心洗われる思いもたびたびです。いつの間にか、この時間に考えたことを忘れないようにと、散歩の後にメモを取ったり日記を書いたりが始まり、また、朝の景色を写真に撮ったり、雪の朝はもちろん悪天候でも散歩できるようにと軽登山用のグッズで身を包んだりと、単なる朝の散歩が今やすっかり趣味となっています。そして、この大切な時間の質をしっかり維持するために、以前のような夜更かしもしなくなりました。
 こうして朝の散歩が10年以上も続いているのは、全く犬のおかげです。自分一人の散歩であったら、きっと三日坊主のはず。犬もこの時間を楽しみにしているので、容易にはサボれません。犬は、忠誠心が強くて純粋であり、朝からこちらの心を豊かにもしてくれます。ただし、悲しいことに犬の寿命は10年そこそこと短く、今年も8月の猛暑の後に最古参の「朝の相棒」を失いました。今は、その後、新たに家族となった子犬とともに2匹との散歩が続いています。冬の散歩は大変ですが、とりわけ朝の自然が美しい季節です。朝6時ころにはまだ薄暗くて、周囲が朝日に染まってゆく夜明けの散歩となることもあり、今から楽しみであります。
ペンリレーは、高校時代の同級生でもある親友の岩渕朗先生へと続きます。
 
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