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<ペンリレー>

発行日2010/08/10
みやざわペインクリニック  宮澤 一治
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ちょうどいいワイン
 
 いつもお世話になっているビール派のH先生から、たまたま一緒にワインを飲んでいるときに、「君のうんちくを聞いているとなんだかワインもおいしく感じるなあ。ぜひ医師会報に書いてくれ」と、おだてられ(?)、今回はワインについて書こうと思いましたが、お酒は嗜好品ですし、みなさん一家言お持ちだと思います。文字通り「私のオススメ」みたいになってしまいそうですが、どうぞお許しを……。
 ワインは日常的に飲むお酒としては少々値がはります。私は元々お酒が大好き!というわけではなく、決してたくさん飲めるクチでもないのですが、だからこそハレの日には「ちょうどいい」ワインを選びます。
 「オススメのワイン」もいろいろありますが、手に入れやすさと万人受けするであろうという観点から考えると、「カロン・セギュール」があげられます。バレンタインの季節になると、秋田のデパ地下でも多数陳列される、ラベルにある大きなハートのマークが目を引くワインです。オーソドックスな味で、どなたにも安心して提供できます。ラベル効果もあり、一緒に飲んでいるとお互いによりいっそうハッピーな気分になります(?)。 「ワインをどこで買うか?」については、自分の場合、インターネットを利用します。あとは東京などに出かけた際、ふらりと酒屋に立ち寄り、お買い得と思われるものに出会えば、入手するようにしています。ワインの値段は意外と変動します。一時期ワインブームになって、価格もどんどん上がりましたが、ブームも去り、さらにリーマンショックの影響もあり、以前よりは買いやすくなりました。(ただし、高かった時期にお店が仕入れたワインも混じっているでしょうから、買うときに注意が必要です。)カロンセギュールに関しても、ピーク時の半額になりました。今年のバレンタイン商戦では駅前のデパ地下で見かけましたが、意外にもインターネットより安かったので、バレンタインとは無縁なのにもかかわらず2~3本まとめて買いました。
 カロンセギュールを飲むのにはもったいないけど……、というときには、「グロリア」を選びます。このワインは最近八橋に移転したフランス料理店のご主人が教えてくれました。自分が「おいしい」、「口に合う」、「ちょうどいい!」と思うワインを探すうえで、このお店にはとてもお世話になりました。
 ハレの日(何かの記念日など)には、5大シャトー(めったに飲みません!!)やそのセカンドワインを飲みます。でもムートン好きとしては「ランシュ・バージュ」がお値打ち感も高く、オススメです。レストランなどに行ってリストにランシュ・バージュが安く載っていたりすると、ラッキー!!と思います。
 ここまで書くと、自分の嗜好がボルドーのサン・テステフ、サン・ジュリアン、ポイヤックに偏っていることがわかります。ワインも産地で味の傾向が変わりますので、好みにあった産地を把握しておくとワインを選ぶときに便利です。いろいろ飲んでみて、自分にとって「ちょうどいい」と思えるワインを探していく楽しみは、他のお酒、たとえばウィスキーなどでも同じかも知れません。ウィスキーがお好きなかたのために、ワインをウィスキーに例えると(?)、カロンセギュールがマッカラン18年、「ハレの日」用がロイヤルロッホナガー・セレクトリザーブ、グロリアがロングモーンといったところでしょうか。(ただし、こちらもあくまでも自分の嗜好です。)
 「何年のワインがおいしいか?」については、同じワインでも年ごとに異なり、どの時期(何年後)に飲むかでも違ってきます。どのシャトーは何年がおいしいとか、とても憶えきれないし、おいしい年のワインは値段も高いし……、ということで、なにかの記念になる年のワインを選ぶことが多いです。たとえば、子供の誕生年や、一緒にワインを楽しむ相手との思い出のある年などにすると、酒の肴にもなります。先日、自分の誕生年のワインを飲んだときも、それなりにおいしかったので、「(自分も)まだまだいける!!」と変な自信をつけたりしました。プリムール(ワインの先物買い?)を使って、思い出の年のワインを安く揃えておくのも楽しみの一つかと思います。
 ワイン本体だけでなく、グラスやデキャンタ、ワインオープナーなど周辺グッズもいろいろあります。ワイングラスは口に当たる部分が薄くてサイズが大きい方がおいしく飲めると思います。リーデル社のワイングラスが、種類も豊富で入手もしやすいように思います。なお、グラスを洗うのは翌日がおすすめです。(当日酔っぱらったまま洗って、グラスを割ってがっかりしてしまわないように……)。
 自分の口に「ちょうどいい」ワインを、気の合う人と飲んで酔っぱらうというのは、何度やっても楽しいことです。そんなシチュエーションが自分は大好きです。いつかハレの日に飲むぞ、と貯め込んでいるワインを見ながら、これから先の人生の節目に思いを馳せたりなんかして……、やっぱりワインって奥深い!?
 次は、いつも家族ぐるみで大変お世話になっている、えのきこどもクリニックの榎正行先生にお願いします。

 
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