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<ペンリレー>

発行日2010/05/11
市立秋田総合病院  伊藤 伸朗
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憧れの沖縄はなお遠く
 
 秋田大学入学以降、寒冷地で長年過ごしてきたせいか(年のせいなのか?)最近は南の国に強い憧れを抱くようになった。といって島国根性の典型的人間であることより海外にはいっこうに気が向くことは無い。そうするとおのずから南の国=沖縄という図式となる。 最初に沖縄を訪れたのは32歳の時である。いまはほぼ専門分野としている睡眠時無呼吸症候群の勉強会に出席するためであった。恥ずかしながらその当時は大の飛行機恐怖症であり震えながら搭乗していた記憶がある(そのくせ離陸の際には頭の中には映画「トップガン」のオープニングテーマが流れる程ワクワク、ドキドキしていた自分も存在していたことも否定できないのだが…)。2月ではあったが猛吹雪の秋田とは違い快晴、温暖であったのには驚かされた。勉強会にも積極的の参加したのはさりながら?精力的に那覇、北谷(チャタン)を探検した。ゆいレール(空港-首里間のものレール)に乗り牧志公設市場へ、首里城へ、夜は北谷のナイトマーケット、アメリカンヴィレッジでのショッピング。2泊3日の旅程であったが、なんと刺激的異国情緒であったことか!
 それ以来沖縄病に罹ってしまった。子供が生まれ遠方への旅行は出来なくなったこと、学会等の用事がなかったことより、憧憬を抱きながらも訪問する機会には恵まれなかったため2回目の沖縄行きは41歳になっていた。家族旅行であることよりディープな旅行、探検とはいかず、正統派リゾートライフとなった。リゾートホテルに宿泊しプール、ビーチで泳ぎ、ツアーで美ら海水族館へ行き、国際通りでのショッピング。
 いやいやこれでもなかなか楽しいものであった。42歳の夏は少しグレードアップしてレンタカーで橋繋がりの島を巡り、小さな汚れていないビーチでのびのび過ごした。この旅では大きな出会いがあった。沖縄ではパパイヤ、マンゴーなど南国フルーツが有名であるが、パッションフルーツとの出会いは鮮烈であった。口の内に広がる柑橘系特有の爽やかな味は麻薬のように脳を麻痺状態とし、帰秋時の背中の軍用リュックには2kgのパッションフルーツが詰まっていたほどである。
 本年もあと数ヶ月で夏休みの時期となる。
 今年の沖縄はどの様に私を驚かしてくれるのか、非常に楽しみである。

 
 ペンリレー <憧れの沖縄はなお遠く> から