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<ペンリレー>

発行日2009/05/10
あきた健康管理センター  伊多波未来
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脱メタボ大作戦
 
 私が現在の職場に移ってちょうど1年が過ぎました。
 今私は秋田市中通にある秋田赤十字病院附属あきた健康管理センターに勤めています。社保庁から日赤に経営移管することになったのを機に、声をかけていただいたのが昨年の1月。その時から私の脱メタボ作戦がはじまったのでした。他人様にメタボがどーした、痩せたほうがいいなどと言わなくてはならない立場になるのに、何の努力もしないで自分のことを棚上げするには少々(かなり)重すぎる・・・「まず隗より始めよ」(私はカイになりたい?)というわけで一念発起したのです。とは言っても今まで何度となくトライしては挫折を繰り返してきたダイエット、特に40歳を過ぎてからは若いころは多少の効果はあった方法を試しても体重は逆に増える始末。今回は即効性は期待せず長く続けられることを目標にしなくては・・・と考えていた時、ふと目についたのが「30分フィットネス」の看板でした。インターネットで検索してみると秋田市内に同じようなジムがいくつかあるようでしたが、どこも女性限定のサーキットトレーニングで、筋トレ用のマシーンとランニング用のボードが交互に丸く並べられているところを40秒ごとに順次場所を移ってトレーニングする方式でした。9つのマシーンと9つのボード、1周約12分を2回まわって前後のストレッチとあわせて30分というわけです。営業時間内であればいつ行っていつ開始しても自由だし、自分のペースに合わせてトレーニング時間も調節できる、その自由さも好都合でした。さっそく入会して1年と少々、なんとかかんとか続いています。自己新記録。
 効果の方は・・・残念ながら見た目や数値上は有意な変化がないのが現状です。ただ体重は減らなくても体感重量(そんな言葉あるかしら?)は減っています。今までは億劫に感じていた距離の歩きや、階段の昇りが苦にならなくなっていたり、最初のころストレッチの時に足を後ろに曲げても足首をつかめなかったのができるようになったり・・・。恥ずかしいくらい低レベルのことばかりですが、小さな変化がとても嬉しく感じられます。そして何よりの効果は肩こりが軽くなったことです。以前はオーダリングでコンピューターをいじる程度でもひどく肩が凝って頭痛や吐き気まで伴っていたのですが、今は診察所見の入力にはじまって、レントゲンの読影に所見入力、報告書作成とほぼ一日中コンピューターの前に座っているというのに、肩凝りはそれほどひどくなりません。何日か続けてさぼってしまうとてきめんに肩が凝ってくるので関連性はあきらかです。飽き性の私が1年続けてられたのはこのおかげかもしれません。
 このように「大作戦」というにはかなり地味な進行度合いではありますが、それでも日常の生活や仕事にかなりプラスの影響がでています。受診者の中にも同じようなジムに通っている人もちらほらみられ、ついつい話がはずんでしまうこともあります。「バナナダイエットってどうですかね?」などと聞いてくる受診者に「やはり運動が大切ですよ」と言う時も、胸が痛むこともなくなりました。センターも開業から1年。まだまだ日々の健診業務をこなすのがせいいっぱいの現状ですが、少しずつ保健指導にも力を入れていきたいな・・・とか、前向きな希望も持っています。この春からは2回目にお会いする受診者も多くなっています。その方たちから「先生は努力の跡が見えないね」と言われないように、私の「脱メタボ大作戦」は気長に地道に続行中なのです。
 
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