秋田市医師会報

＜ペンリレー＞	発行日2006/05/10
秋田回生会病院　　松本康宏
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ＣＯＯＬにいこう

　皆様、日々の労働ご苦労様です(先輩方、お疲れ様です)。
　この原稿が掲載されている頃には、暖かい春を迎ええることができているでしょうか。しかし、現時点ではまだ２月、冬の真っ只中です。
　今年は、雪が多くて大変ですね。こういった会話を何度したことやら。地球に暖房をかけて欲しいところですが、すでに地球は温暖化の一途を辿っているとのこと。ニュースによると、海水温が上昇した結果、水蒸気が増えて逆に大雪を降らせる結果になったとのことです。地球のように寿命の長いものでも変化するのですから、目に見えて人間に加齢変化が生じてくるのもやむを得ません。無理をしてスキーに出掛けると、翌日には体のあちこちが筋肉痛。筋肉痛を女房に訴えると、「筋肉あっただけええやん」と関西風になぐさめられました。毎日同じセーターを着ていると、「たまには違うのを着たら」と忠告を受け、「もう、おしゃれは卒業したんや」と言い返すと「入学もしてへんやんか」と突っ込まれます。
　今年は、雪が多くて大変ですね。仕事で疲れて帰ってくると、すぐさまテレビの前でゴロンと横になります。すかさず娘たちが寄ってきて、私の上に腰掛けます。「俺は、ソファ一やない。」と言うと、余計に喜んで止めません。かつて、うちの娘が「パパとママは大学で同級生だったのにどうして歳が違うの？」と聞いてきたので「お父さんはハーバードに留学していたからや」と伝えておいたところ、娘はそれを真に受けて学校で自慢したらしく、逆にうそがばれて恥をかいたとのことでした。もう父親を信用してくれません。
　今年は、雪が多くて大変ですね。正月には関西の実家に帰省しました。環状線に乗って、目的の大阪(梅田）で降りましたが、ずいぶん駅前が変わっており、ウロウロしても阪急の梅田駅が見つかりません。一緒に下車したおやじは「梅田には、まだぎょうさん知らんところがあるわ」と言い、私も納得してうなずきました。しばらくして、一駅前の天満で降りていたことに気付きました。
　今年は、雪が多くて大変ですね。「今年もやってきましたバレンタイン。いくつになっても男は女を見なくなったらおしまい。女は男に見られなくなったらおしまいです。こういう私もかつての病院では、毎年、２ケタ台のチョコを獲得し、モテモテ科長とチョコの数を競い合っていました。現在の病院でも看護婦さんの人気はうなぎのぼり。禁漁から覚めたハタハタのように抱えきれないほどのチョコを頂きました。」…といった夢をみました。
　今年は、雪が多くて大変ですね。精神科をしていると様々な人間模様を垣間見ることができます。「この女性(男性)は、どうしてこんな悪い男性(女性)に騙されるんだろう」、フツフツと疑問が湧き上がってくることがあります。いつの時代も、未来や夢を語る男性に女性は弱く、つらい過去を語る女性に男性は弱いんですね。そう、私は「老後」を語る男性です。
　今年は、雪が多くて大変ですね。段々、恥ずかしくなって、顔がほてってきました。そろそろＣＯＯＬにいきたいと思います。

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