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<ペンリレー>

発行日2004/09/10
松浦産婦人科心療内科病院  松浦麗子
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ホーリーバジル トゥルシー
 
 湿度87%~なるほど、鬱陶しい厚い雲の彼方に思い描くは南インド、35~37℃のからりと乾燥した空気、抜けるような青い空に向って高々と繁み咲くブーゲンベリア、何と明るく、炎天下の筈であるのに爽やかでさえあり、私の体調に合う。乾季のインドに魅了された。こうして印度ハマリ族の一人になった。テレビでは新潟・福島の悲惨な洪水の様子が放映され、かつて訪ねた二本松の澄んだ渓流も増水し濁流化していた。そう、安達太良山の麓、二本松の湯川荘には印度薬草研究家のO氏がおられた。そこには植物の説明図と共に大小様々の素晴らしい曼茶羅を飾り販売もしている一室があった。そして日本初のアーユルヴェーダ薬草園、マンダラワールドを開園した氏。しかし、その維持管理の困難さは想像域を超えていたらしい。4年前に来訪された折、閉園の意思を洩らされた。それは真に惜しい話であった。O氏に指導を受け岩手県紫波郡に数種類の薬草を丁寧に活き活きと栽培しておられるS氏にお会い出来て嬉しかった。間もなく、O氏からホーリーバジル トゥルシーとアシュワガンダーの苗、数株ずつが届いたがアシュワガンダーは私の所では育ちにくく、ホーリーバジルは良く育ってくれた。そもそも主産地がインド・ベトナムでありシソ科のバジルOcimum basillicumの精油(プラナロム)は主要有効成分としてフェノールメチルエーテル類、モノテルペンアルコール類(鎮痛・鎮痙・抗炎症・抗真菌・抗ウイルス・抗菌・駆虫・免疫調整・神経強壮作用)の主な作用の他、チャビコールメチルエーテル(抗アレルギー・消化促進作用)、リナロール(鎮静・血圧降下・抗不安作用)の固有作用を有すると分析され、日々利用されて来たが、古代ギリシャやイタリアでもバジルの持つ神秘的成分が知られていたらしく、高い価格で取引きされたと伝えられている。欧米でも宗教上から崇拝の対象になっている植物でもある。同属のTULSI-HOLY BASIL(Ocimum Sanctum)はキリストの墓の上に生えた聖なる植物とも言われ、シソ科の高さ50~70cm、長径3~6cm楕円形の葉は対生、花は輪散花序につき花冠は淡紫色、強いが優しく精神を安定させる芳香を持っている。瞑想用に、免疫力を高めるために1日5枚をサラダに混じて食べる、学習机に置いてリラックス・集中力アップにと活用される。ヒンドゥ教の宗教的意味合いも濃いが、ホーリーバジルを植えると、そこは平和・敬愛及び徳の高い場所となり、ホーリーバジルを祭ると降りかかる災難を払い、罪の汚点も洗い流す、祭る者には祝福があり、健康・富と子・幸福が齎され、繁栄・富・幸運・長寿と長く幸福な人生を送ると信じられております。
 姿は地味でも幸せを謳う香り豊かなホーリーバジル トゥルシーをお望みの方はいらっしゃいませんか。是非、植えてみて下さい。
 
 ペンリレー <ホーリーバジル トゥルシー > から